クレーム処理の経験者が塾経営では有利!
学習塾の開業にあたり、「教育」「地域貢献」というプラスのイメージが先行し、良い面ばかりに目が行っている方が少なくありません。実際に多くの保護者・生徒に感謝される仕事ですが、中には勉強や指導に関するクレームを受けることもあります。
クレーム処理は企業の価値であり、財産である
クレーム処理を担当してきた方は、似たような言葉を常にかみしめながら対応してきたのではないでしょうか。学習塾も一般企業同様、クレーム処理は最重要経営課題の一つです。絶対にひるまず、保護者の信頼を勝ち得る「チャンス」と考えることが重要です。
◆学習塾における、クレーム処理のポイント
手順1
まず詫びて、保護者の心情を理解するために傾聴する
どのような内容であっても、逃げも隠れもせず、事実として保護者に「不快な思いをさせたこと」に対して詫びることが大切です。塾側のプライドが高すぎると、この段階で見事に失敗しますので注意してください。
次に保護者の心情を理解するために、徹底的に話を聴きます。自然と保護者の気持ちが静まってきます。保護者に怒りをすべて出し切ってもらうイメージです。
※フランチャイズに加盟すると、「あいづち」や「お手数ですが、〜」などのクッション言葉、間の取り方などを的確に使いこなす研修があります。クレーム処理は表情や視線、態度のほか、服装、髪型などの身なりまで対応させる範囲がありますので、可能な限り研修の機会を活用してください。
手順2
何が問題になっているか、事実を確認する
クレームの解決に必要な「事実」を整理します。クッション言葉を活用しつつ、適切な質問で事実を固めていきます。これは「訊くスキル」と言われますが、もし研修期間で学ぶことがあれば、開業前に徹底的にスキルを磨き上げてください。なお、前提条件として業務知識や常識も問われますので、日頃からの情報収集(勉強)が欠かせません。
手順3
解決策を提示する
解決案は6W3Hの枠組みで考えます。「なぜ?何を?どうする?誰が?いつまでに?どこで?」一般常識で考える必要があるので、できれば複数人で解決策を熟慮してください。フランチャイズに加盟していれば、本部に相談すると良いでしょう。
手順4
クレームへのお詫び・感謝、組織内でクレームを共有する
保護者や生徒に非がなければ、お詫びに加えて感謝を伝えるようにしてください。保護者は問題が解決した上に感謝までされるとなれば、今後、根強いファンになってくれるかもしれません。クレーム処理は、保護者の信頼を勝ち得る「チャンス」であることを思い出してください。
最後に、クレームを塾内で共有し、次の活動に活かすことです。クレームを通じて、最高のサービスを追求し続けることが学習塾経営の「成熟」につながります。教育サービスの質が高まれば、「商品」のクオリティが向上し、ファンが増え、口コミが起きて生徒が増えてきます。
以上を徹底すれば、「クレーム処理は企業の価値であり、財産である」を実現することができます。
- こんな人が成功する
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- ライター(塾業界もり上げ隊)